CADによりパソコン性能が必須
CADとは、コンピュータ上で製図を行うためのツールのことであり、「Computer Aided Design」の頭文字をとった略語であり、「キャド」と言われています。
昔は、CAD専用のコンピュータでなければ使えませんでしたが、現在では、普通のパソコン上でも動くCADソフトが普及しています。
これから書くブログ内での事は、Windows上で動くCADソフトに限定した話となります。
さて、CADと言っても、昔は、平面だけの2Dだけでしたが、現在では、立体的にも表示できる3D-CADなども普及しており、
ココに注意
普通のパソコン性能では負荷が高すぎるケース
が増えてきました。
更に進化した、CG(コンピュータグラフィックス)などや、AI(人工知能)を使って実際に動くような動画を生成するCADさえ存在してきています。
そうなると、事務用として使用しているような普通のパソコンでは処理する事ができなくて、
画像表示するのに非常に時間を要したり、フリーズしたような状況に陥る事も発生します。
つまり、
ココに注意
CADソフトによっては、それ相応のパソコン性能が必須
な場合が存在する事になります。
CAD向きパソコン性能とは?
汎用CADで有名は、AutoCADの動作環境を調べてみました。
※AutoCADより引用
AutoCAD 2025 including specialized toolsets の動作環境(Windows) | |
---|---|
オペレーティング システム | 64 ビット版 Microsoft® Windows® 11 および Windows 10 バージョン 1809 以降サポート情報については、オートデスクの「製品サポートのライフサイクル」を参照してください。 |
プロセッサ | 基本: 8 個の論理コア(ベース)を持つ 2.5 ~ 2.9 GHz プロセッサの ARM プロセッサはサポートされていません。 推奨: 3 GHz 以上のプロセッサ(ベース)、4 GHz 以上(ターボ) |
メモリ | 基本: 8 GB 推奨: 32 GB |
表示解像度 | 従来のディスプレイ: 1920 x 1080、True Color 対応 高解像度および 4K ディスプレイ: 最大 3840 x 2160 の解像度(「推奨」ディスプレイ カードが必要) |
ディスプレイ カード | 基本: 2 GB の GPU、帯域幅 29 GB/秒、DirectX 11 互換 [シェード(高速)]表示スタイル、[シェードとエッジ(高速)]表示スタイル、[ワイヤフレーム(高速)]表示スタイルには、機能レベル 12_0 の DirectX 12 が必要です。ビデオ カード製造元の Web サイトにある最新のドライバを使用してください。 注: AutoCAD は、コンピュータのディスプレイ カードを使用して、表示の操作、線のスムージング、文字/線種の生成など、さまざまな基本的なグラフィックス操作を行います。 これらの操作を最適な速度でサポートするために、専用の VRAM を搭載したディスプレイ カードを使用することをお勧めします。 |
ディスク空き容量 | 10.0 GB (SSD を推奨) |
ネットワーク | 「Windows 版 Autodesk Network License Manager」を参照 |
ポインティング デバイス | マイクロソフト社製マウスまたは互換製品 |
.NET Framework | .NET 8 |
この動作環境を見ると、メモリの多さと、ディスプレイカード(グラフィックボードとも言う:以下グラボに統一)じゃないかと思います。
動画編集やオンラインゲームなどに関しても、
ココがダメ
グラボの無いパソコンでは使い物にならない!
くらいでした。
つまり、2D-CADのデータの少ないソフトなら問題ないかもしれませんが、3D-CADのようにパソコンに高負荷をかけて計算させるような状況が発生したり、映像を表示させたりする場合は、メモリやグラボが必須になります。
事務用パソコンをCAD使用
今回、実際に検証した事を書きますが、DELL製のVostro 3681の、Core-i3タイプと、Core-i5タイプの2台で実験をしました。
●第10世代インテル® Core™ i5-10400F(6コア、12MBキャッシュ、2.9GHz~4.3GHz)
●第10世代インテル® Core™ i3-10100(4コア、6MBキャッシュ、3.6GHz~4.3GHz)
●インテル® UHDグラフィックス630
●8GB、1 x 8GB、DDR4、2666MHz(インテル® Core™ i3/i5プロセッサー)
●M.2 2230、512GB、NVMe、Class 35 SSD
CADソフトの方は、「CADWe'll Tfas 12」 と 「Rebro」というソフトになります。
Tfasの方の動作環境は、
32bit版 Tfas | 64bit版 Tfas | |
---|---|---|
CPU | Intel Core i5 同等品以上推奨 | |
メモリ容量 | 4.0GB以上推奨 | 8.0GB以上推奨 |
インストールに必要な 空きディスク容量 | 3.0GB以上 | |
グラフィック | DirectX 11が快適に動作するグラフィックカードもしくはオンボードチップ (NVIDIA GeForce GT 730、 AMD Radeon HD7470 1GBメモリ同等品以上推奨) | |
ディスプレイ | 1280×1024ドット以上(フルカラー) | |
入力装置 | ホイールマウス、キーボード | |
その他 | CD-ROMドライブ(CD提供時のみ) インターネット接続環境 |
Rebroの方の動作環境は、
OS | Windows 11 64bit Windows 10 64bit推奨 |
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CPU | Intel Core i9、Core i7、Core i5以上推奨 |
メモリー | 16GB以上推奨 |
HDD | 1.5GB以上の空き容量 |
グラフィック | DirectX9が快適に動作するグラフィックボード、もしくはオンボードチップ |
ディスプレイ解像度 | 1,280×1,024(800)dot以上 |
インターネット接続環境 | 必須 (ライセンス認証・Webアップデートに使用) |
両方のパソコン共に、3D表示時には、もっさりしたり、読み込み状態になったり、フリーズした感じにもなりました。
タスクマネージャーから、動作常用を確認すると、8GBのメモリが、7GB以上を消費しており切迫した状態でした。
しかし、CPUやSSDに関しては、一時的に100%になったりするものの、張り付きになっている訳ではありませんでした。
更に、オンボードチップのグラフィックですが、ほとんど使われていませんでした。
ということは、メモリ不足と判断して、メモリを増設しました。
●第10世代インテル® Core™ i5-10400Fの方には、16GB
●第10世代インテル® Core™ i3-10100の方には、32GB
増設後は、メモリにも余裕ができましたが、16GBの方が、12GB程度、32GBの方が、20GB程度消費していました。
動作的には、変化がない!というので、インターネット接続がWiFiになっていたので、有線接続に変更してみました。
もしかすると、ネットワークサーバーを使って別処理をさせているソフトなのかと疑った訳です。
メモリ増設して様子見
使用する方の意見しか聞けないので、様子を見てもらう事にしました。
1週間ほど経過して状況を聞くと、「改善していません」との事でした。
はてな
パソコンのマシンパワーが不足しているのは、理解できますが、タスクマネージャーで確認すると、CPUもGPU(オンボードチップ)もSSDも100%に張り付いている訳でもありません。
そうなると、タスクマネージャーを疑うか?、CADソフト自体を疑うしかありません。
CADソフトの方を疑えないとすれば、あとは、パソコン自体を高スペックに変更するしか方法はありません。
とりあえず、DELL製であれば下記くらいのレベルがあれば問題ないかと思います。
CADや動画編集するなら高スペック
CADや動画編集をパソコンで作業するなら、やっぱり高スペックパソコンが必要かもしれません。
実際、自分も、そこそこ高スペックなパソコンで動画編集をしていましたが、
ココに注意
動画エクスポートに酷い時間を要していました!
いろいろと検証した結果、グラボを使って無いソフトの問題と、パソコン性能自体の問題があることがわかりました。
そこで、3Dオンラインゲームができるレベルの高スペックパソコンで検証してみました。
いということでゲーミングPCとして再利用を考えたわけです。
参考(マイニングから再利用)
- 【PCケース】Thermaltake VIEW 31 TG ミドルタワーPCケース
- 【電源ユニット】Thermaltake TOUGHPOWER GRAND RGB 1050W
- 【グラフィックボード】MSI GeForce RTX3090 GAMING X TRIO 24G
- 【8Gメモリ×4枚】Gell DDR4 3200MHz PC4-25600
参考(新品購入)
結果は、劇的に、動画エクスポートも早くなり、3Dオンラインベームも、高解像度でもサクサク動作できました。
もしかすると、このくらい高スペックのパソコンで無いと、CAD作業時の、3D化は難しいのかもしれません。